駒澤大学禅文化歴史博物館が道元禅師直筆『正法眼蔵嗣書』草案本のレプリカ作製のためクラウドファンディングを実施 -- 分断された26葉のうち所在がわかる13葉が対象|The大学Times

駒澤大学禅文化歴史博物館が道元禅師直筆『正法眼蔵嗣書』草案本のレプリカ作製のためクラウドファンディングを実施 -- 分断された26葉のうち所在がわかる13葉が対象大学通信 2022.5.9

 禅文化歴史博物館は平成19(2007)年、曹洞宗開祖道元禅師真筆の一つとされる『正法眼蔵嗣書』の修訂本を所蔵することとなった。以来、資料の現状保存に努めるとともに、毎年2週間ほど展示室で一般公開を行っている。

 同館が所蔵する『正法眼蔵嗣書』修訂本は清書本にあたるもので、それ以前に下書きにあたる草案本が存在したことが知られている。この草案本は、江戸時代になり26葉に切断・分施されたことが、広島県三原市香積寺に残る『正法眼蔵嗣書』草案本の副本に記録されている。26葉に分かれた草案本断簡のうち、現在所在が明らかなものは11カ寺13葉のみである。

 草案本と修訂本を比較することで、現在の最終的な形に至るまでの経緯がわかるようになるため、道元禅師の思想をうかがい知る上で草案本の文化的価値は非常に高い。そのため同館では、かねてより全国に散在する草案本のレプリカを作製し、修訂本とともに一堂に展示したいと考えていた。
 2022年は、駒澤大学開校140周年、禅文化歴史博物館開館20周年を迎える記念すべき年となる。同大はこの機会に、周年事業としてレプリカ作製の実施とクラウドファンディングに挑戦することを決定した。

 『正法眼蔵嗣書』修訂本に加えて草案本レプリカが同館に所蔵されることは、人々の興味・関心を惹起するとともに、新たな研究の地平を切り拓く契機ともなる。また、同プロジェクトの広がりが、所在不明となっている残りの草案本断簡の再発見など、さらなる成果へと繋がっていくことが期待される。

クラウドファンディング
800年の時を超えて迫る!『正法眼蔵嗣書』修訂本の源流」
 https://readyfor.jp/projects/zenpaku2022
・目標額:300万円
・期 間:5月9日(月)〜7月8日(金)
【プロジェクト進行の概要】
 13葉の草案本断簡を集めレプリカを作製するには、所蔵先から作製現場までの運搬に時間と経費がかかること、かなりの人手を要することから、数年かかることが想定される。そのため、同プロジェクトは令和4年度と5年度の2カ年度にわたって進める計画となっている。
 まず1年目(令和4年度)は、関西・西日本に所在する6カ寺7点の草案本のレプリカを作製し、2年目(令和5年度)以降に北陸・東日本に所在する6点の作製を順次進める予定。

■草案本の所在地
【西日本】
・青龍寺切(滋賀県大津市)
・神応寺切(京都府八幡市)
・禅定寺切(京都府宇治田原町)
・興聖寺切(京都府宇治市)2点所蔵
・陽松庵切(大阪府池田市)
・香積寺切(広島県三原市)

【東日本】
・瑞雲院切(山形県新庄市)
・円通寺切(茨城県水戸市)
・大乗寺切(石川県金沢市)
・永光寺切(石川県羽咋市)
・永平寺切(福井県吉田郡永平寺町)2点所蔵
・長田切(神奈川県長田氏、個人蔵/現在所在不明)
※出典:『永平正法眼蔵蒐書大成 別巻 道元禅師真蹟関係資料集』(大修館書店、1980年)等による



◆駒澤大学開校140周年・禅文化歴史博物館開館20周年
・駒澤大学の淵源は文禄元(1592)年、江戸・水道橋の袂に所在した曹洞宗寺院・吉祥寺に設けられた、僧侶を育成するための学問所「学林」とされている。現在の駒澤大学の前身となるのは、明治15(1882)年10月15日に麻布区北日ヶ窪に開校した「曹洞宗大学林専門本校」である。
・禅文化歴史博物館は、平成14(2002)年に駒澤大学開校120周年事業として開館。令和4(2022)年に開館20周年を迎える。
 https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/museum/

▼本件に関する問い合わせ先
駒澤大学総務部広報課
住所:〒154-8525 東京都世田谷区駒沢1-23-1
TEL:03-3418-9828
メール:koho@komazawa-u.ac.jp

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