[明治大学]制御因子を用いたラン藻の代謝改変に成功 -- 遺伝子改変と暗闇での培養を合わせてリシンが4倍増 -- 明治大学|The大学Times

[明治大学]制御因子を用いたラン藻の代謝改変に成功 -- 遺伝子改変と暗闇での培養を合わせてリシンが4倍増 -- 明治大学大学通信 2015.8.28

 ラン藻は、光エネルギーと二酸化炭素を利用できる光合成細菌。この性質を利用して、ラン藻を使った二酸化炭素からのものづくりに期待が集まっている。研究グループは、世界で広く研究されているモデルラン藻である「シネコシスティス」を用いて、遺伝子改変を行い、代謝への影響を調べた。

 研究グループは、改変する遺伝子を選ぶ中で、レスポンスレギュレーターに着目した。レスポンスレギュレーターは、細胞内のシグナル伝達を担い、遺伝子の転写に直接働くことが知られている。研究グループはこれまでの研究において、転写に関与するタンパク質を改変することで、ラン藻の代謝を改変できることを見出してきた。

 RpaAは、サーカディアンリズムや光応答に関与するレスポンスレギュレーター。細胞内のRpaAタンパク質量を増加させた「RpaA過剰発現株」を作製したところ、糖や有機酸、アミノ酸の量が変動するなど、代謝が大きく変化することが分かった。特に、RpaA過剰発現株を暗闇で1日間培養すると、対照株の通常培養条件時に比べて、グリシンが2倍、リシンが4倍に増加することが分かった。

 今回の成果は、ラン藻を用いた有用物質生産という実用化プロセスに向けて、代謝の基礎メカニズムの解明につながると期待できる。

 なお、本研究は、JST戦略的創造研究推進事業先端的低炭素化技術開発ALCAの一環として行われ、スイスの科学雑誌『Frontiers in Microbiology』のオンライン版(8月14日付)に掲載された。

※詳細は添付リリース参照

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 専任講師 小山内 崇(おさない たかし)
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