【高崎商科大学】経営と会計の“魅力あるスペシャリスト”を育み地域活性化に貢献する|大学Times

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大学Times Vol.20(2016年4月発行)

「2017年度以降の次年度新設学部・改組新キャンパスの動向」

【高崎商科大学】
経営と会計の“魅力あるスペシャリスト”を育み
地域活性化に貢献する

前身の佐藤縫裁女学校から110年、現在の商学部の単科大学に移行してからも引き続き地域に貢献する人材育成を行ってきた高崎商科大学は、2017年4月より商学部に経営学科と会計学科を設置することを構想中だ。本学では正課の授業のほか課外プログラムとして学内Wスクール「経理研究所」を設立し、4年目に現役学生の公認会計士試験(論文式)県内初の合格者を輩出した。現在の取り組みに加え、新学科の目的などを伺った。

高崎商科大学

商学部商学科らしい学びの魅力を模索し
「PCDプログラム」で成果が出た

高崎商科大学

本学における公認会計士試験などのこれまでの取り組みを、渕上勇次郎学長はこう評価している。

「正課の授業だけでは会計の難関国家試験に合格することは難しく、本学ではこれまでも公認会計士や日商簿記1級、上級公務員試験合格などを目的とした課外カリキュラムを導入していました。当初は外部の予備校と提携した形をとっていましたが結果が出ず、その後は本学独自の「PCDプログラム」を導入し、学内Wスクール「経理研究所」を開設、講師は本学専任の現役公認会計士に切り替えました。その結果、4年目の昨年には県内初、現役学生から公認会計士(論文式)の合格者が出ました。彼は地元の商業高校出身で、決して突出した学業成績ではありません。難関試験合格をめざして朝から晩まで、盆正月もなく勉強するのは簡単なことではありませんが、激励や息抜きも含めて教職員が学生に寄り添い、正課ゼミの教授と経理研究所の専任講師が学生と一緒になり熱い想いを持って挑戦した結果がひとつの形となりました。本年も引き続き2,3名が合格しそうな勢いで取り組んでいます」

商学科を卒業後の進路に分けより深い学びを提供する
「経営学科」「会計学科」

本学は2017年度から商学部商学科を商学部経営学科と会計学科の2学科体制にする(設置構想中)が、その目的について渕上学長は次のように述べている。

「新学科は卒業後の目的を絞って特化した体制になります。経営学科は地方創生を見据え、地元群馬の経済を支える人材を育成し、活性化に貢献したいと考えています。具体的には起業、情報、街づくりを担う人材を育てたい。現在は地元の複数の自治体をはじめ大手情報系企業などとの産学官連携の体制を整え、社会や組織、文章力などの基礎教養や実践力を学び、アクティブラーニングも積極的に導入します」

群馬県は日本有数の温泉地を多数擁し、ポテンシャルの高い観光資源の宝庫でもある。また地元の富岡製糸場が世界文化遺産に登録され、今後の動向も注目されている。アクティブラーニングでは自治体と連携して富岡製糸場を訪れる観光客にアンケート調査実施をはじめ、道の駅など地元の観光施設を観察する訓練を続けることにより、時代の要請に応える視点を養うが、アクティブな時代のスキルを持った教員も重要と考え新たに採用するという。

会計不正に対しても「物が言える人間力」を養うことが重要になる

昨今、日本を代表する大企業の会計不正のニュースが後を絶たないが、その度に監査法人や会計士の役割が報道でも指摘されている。本学が目指すこれからの会計人と会計学科のカリキュラムについて、鰐渕一夫事務局長は次のように述べている。

「これからは、会計知識に加えて人間力が必要だと考えます。会計学科では専門的な知識だけでなく、人間力を養うための教養を身につけるためのカリキュラムを準備しています。具体的には「心理と行動」、「民族と宗教」、「地域活動と社会貢献」、「国際情勢」などを基礎教育科目に導入する予定です。会計士が「会計不正に気付いても経営陣に物が言えない」ことのないよう、人間力を磨くことで企業の経営全体にわたって指南や提言ができる人材を育成していきます。正課の授業では日商簿記2,3級試験合格を目指し、公認会計士や日商簿記1級試験などは先述の経理研究所でフォローアップしていきます」

志ある学生の要望に応える
新校舎は365日24時間体制で自習する施設も

新学科設置の時期に合わせて本学では新校舎を建設中だが、自習設備を充実させるという。

「本学の建学の精神は「自主・自律」ですが、以前から「お正月も大学で勉強したい」という学生からの要望があり、新校舎に反映させました。100席余りの自習施設のほか談話室なども新設し、「学生が居たい大学」にするべく環境を整えています。経理研究所では24時間体制で個別指導を行っておりますので、本学内で学生の「学びの志」を完結できるよう充実させていきます」

地元社会で「役に立つ」人材を育て働く=生きがいを持って送り出すことが使命

本学がめざすキャリア教育は、その道のプロとしての専門性だけでなく、人としての汎用性を持つことが大切だという。

「卒業後の就職は生活のため〈ライスワーク〉ではなく、生きがい〈ライフワーク〉になることが基本だと考えています。それはひとり一人が役に立っていると実感することで生きがいを持ち、さらに社会と繋がって仕事をする〈ネットワーク〉になることを意識的に導いていきます。また、ある自治体では市長の「これからの行政職は全員が会計学の基本知識が必要だ」という考えから、すべての職員に日商簿記3級合格を目指すよう取り組みを始めたそうです。このように会計学に対する考え方も広がっています。

本学のような小規模の単科大学が存在感を示すには、教職員が一丸となって献身的な努力を重ね、人間としての幅のある魅力ある人材を育てて地元社会に貢献することで、これからもオンリーワンの大学を目指していく所存です」