夜間部のはじまりは、第二次世界大戦後と言われており、古くから設置されている伝統ある課程です。当時は若いうちから勤労している人が多かったため、そういった勤労学生のために教育の場を、ということで多くの大学で設置されました。現在では、会社の定年後に入学する人など、年齢層が幅広くなっています。
先にも述べたように、夜間部は基本的には働きながら学ぶ学生のための学校です。高校新卒者でも、昼間はアルバイトをして学費を賄い、夜間部で学んでいる学生が大半です。他にも実際に仕事を持ちながら、さらにスキルアップするために夜間部で学ぶ生活を送る人もいます。
夜間部の設置学部は経済学部や工学部、法学部などが中心になっています。夜間部の対象が昼間社会人として働く人が多いということもあり、社会生活において活用しやすい学部が設置されているともいえます。他にも、Wスクールとして昼間は職業に直結するようなスクールに通い、夜間の大学・短期大学等で一般教養を学ぶことで、実践力と教養を同時に身につけ、学位を取得するという方法もあります。
生涯にわたって教育と就労を交互に行うことを勧めるリカレント教育が注目されています。特に職業人を対象として高等教育機関が実施する職業指向の教育の拡充について、大学等に期待が寄せられています。
また夜間部は、昼間部と比べて学生層が広いのも特長です。社会人も多いので、今まで接する機会の少なかった人達とクラスメイトになるなど、刺激を受けることも多くあります。
専門学校の夜間課程についても、大学・短期大学と同じように昼間は就職して働きながら学ぶ学生が多いです。また、こちらも昼間課程と同じように、専門士の称号を得られることが多くなっています。建築系、理容・美容系、調理系、被服系、医療系など多くの職業分野で学ぶことができます。