大学Times Vol.1(2011年2月発行)


不況の中でヒット商品を生み出せているのは、世の中にはない新規商品を送り出しているからだと思います。これは、開発型企業として創業以来受け継がれている遺伝子です。また、若い人の意見やアイデアを大切にし、良ければどんどん推し進める文化があります。
商品開発をするときも、社長をはじめ経営陣が非常に後押ししてくれる会社です。仕事には、何事にも情熱が必要。情熱を持って取り組んでいる仕事には、誰かが必ず後押ししてくれる文化があるのです。それが「ポメラ」や「テプラ」のような特定ジャンルの新規概念商品を出して新しい市場を作り、そこでシェア1位になる流れにつながっていると思います。
このように、企業が元気であり続けるためには、新しい人材を定期的に採用することが必要です。仮に5年10年同じメンバーで業務が続くと、社員が常識と思っていることが世間では非常識になっていることに気づけない可能性があります。そのためには、新しい考え方を持った人が入って、力になることが重要なのです。
また、定期的に社員を採用しないと、人員構成上問題が出てきます。20年後、30年後の弊社を支えていく人材がいなくなります。2000年前後のいわゆる「就職氷河期」に採用を抑えたため、人員構成のひずみが出た反省も込めて、現在は毎年8名から10名は継続して採用するようにしています。
弊社が採用したい人に求める人材像は、「情熱を持って物事に取り組める人」です。仕事を進めていく上では、壁が多く存在します。そのことにめげず、最後までやり遂げられる人です。情熱を持って取り組むことができる人こそ、困難を克服して新しいステージを切り開いていけるのだと信じています。いくつか欠点があっても、その部分はあまり気にしません。最終目的に向かって前進できる人を求めています。
我々は、日常の学生生活でも仕事でも同じだと思っています。学生生活において、ゼミ活動やサークル、アルバイトなど、集団活動の中には必ずさまざまな課題や問題があります。それを解決するために、メンバーを巻き込みながら、責任を持って行動した経験がある方は、仕事上でも同じ行動がとれるはずです。学生時代にそのような行動を取った人を中心に採用活動をしており、常識を超えるハイレベルを求めている訳ではありません。
学生の大手志向は昔からあり、不景気の中で強まるのは当たり前だと考えています。中小企業や知名度が低い企業の求人倍率が高い結果が出るのは、ある程度仕方のないことだと思います。
日本には、名前が知られていなくても非常に素晴らしい会社が数多くあります。しかし、残念だと思うのは、そのような会社が学生のエントリー段階で埋もれてしまうのです。企業側としては、具体的な情報提供など、会社ごとに独自の努力をしていく必要があります。インターネットの時代ですので、学生側に発見してもらえるような工夫をしなければならないでしょう。
その中で、企業が学生に訴える必要があることは、第一に必要な人材像を具体的に示すことです。また、就職支援会社が学生の知りたがっている情報のデータを毎年出しているので、上位にあるものはきちんと載せておくことも大切です。情報提供をきちんとすれば、より会社に合う人材が集まってくる。ミスマッチも起こりづらくなるのではないでしょうか。
採用活動の時期は、特定の業界を除いてほぼ同じ。現在のところ、弊社は3月に説明会を行い、4月から採用試験を開始、5月の中旬に内定者を出します。同じ業界であれば、採用活動の時期は合わせなければいけません。学生側に立つと、大企業を希望していて入社が叶わず、仕切り直して活動しようとすると、中小企業も終盤戦で応募を終了している可能性が高いです。
特定の業界や企業を中心で就職活動をすると、やり直しができなくなります。その意味では、非常に苦しいかもしれませんが、なるべく多くの企業の説明を聞いて、自分に合っている会社を探すのがいいと思います。 また、説明会に来る学生さんには、いろいろな業界を見てほしいという話をします。弊社に入社する社員で「文具業界に興味はなかったが、説明会や面接の中で自分の能力を最大限に発揮できるかもしれない」と思い入ってくる人も多いのです。固定観念は捨てた方がいいかもしれません。
大学の就職指導について、とても積極的に取り組んでいると思います。特に要望などはありませんが、あえて言うならば「あまり過保護にならないでください」ということです。今は、家庭や学校生活において環境が整いすぎている気がします。周りがレールを敷いてくれるので、やってもらうのが当たり前という意識が強い傾向があります。学校生活で、自分で考え、行動できる力を身につけることができればいいですね。
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