大学Times Vol.34(2019年10月発行)

駒澤大学では、入学手続き時に全学生が「CASEC」という、英語能力判定テストを受験している。各自がWeb上で行い、終了直後にスコアレポートを閲覧可能できる。この結果をもとに1年次の英語科目クラス編成を行い、以後は1年次と2年次の後期に受験することになっている。これは学生個々が大学で「どれだけ英語力が身についたか」を知ることができるだけでなく、大学側ではテスト結果を全学的に分析し、英語教育の内容や方法の改善に活用している。

また、社会で必要とされる“汎用的能力”が大学生活でどれだけ身についたかを確認するテストとして、「GPS-Academic」を導入した。入学時から毎年4月に実施し、現在の自分の能力を客観的に把握することにより、今後の学修計画やキャリア形成に役立てることが可能となる。本テストを導入したのは2019年度からだが、それ以前から「大学生基礎力レポート」を導入し、「批判的思考力」や「協調的問題解決力」を測定している。学生一人ひとりにフィードバックすると同時に、テスト結果を全学的に分析、教育内容や方法、学生支援体制の改善に活用している。
卒業後、社会で活躍できるための教養と「駒澤大学で学んだ」というアイデンティティーを持った人材育成を、全学生対象に取り組んでいる。本プログラムは次の5つの教育が柱となっている。
①初年次教育
積極的な学習態度を身につける「新入生セミナー」と、自校の目的・理念・使命を周知し、愛校心を培う「自校教育」。「坐禅」の授業などが学生に人気
②実用英語教育
社会に出て役立つレベルの実践的な英語力を身につけるためのプログラム
③キャリア教育
学外機関によるアセスメントテスト(学修到達度調査)により成長度を測り、就職活動や卒業後のキャリアにつなげる取り組み
④ICT教育
社会に出たときに最低限必要となるコンピュータスキル(Word、Excelなど)や情報リテラシー、情報倫理を身につける
⑤日本語リテラシー教育
必修科目の中で、文章読解・作成能力を高める教育を取り入れる取り組み

◆KGフロントランナープログラム
卒業後の進路を入学時から明確に意識し、希望を持つ学生を1年次からサポート。
◆学修支援センター
基礎学力の維持・向上と学び直しを後押しする。学生自身が計画をたて、授業外の主体的な学びをサポート。
◆入学前教育
早期合格者に対して①インターネットによる国語・数学・英語の自宅学習プログラム②入学前セミナーを3回実施。大学生になる自分を想像し目標を決めるきっかけに。
◆国際交流センター
協定校に留学の場合の単位互換、海外インターンシップや国際交流ボランティア、JICA北陸との連携などグローバルに活躍する人材を養成する仕組み。
◆TOEICは全学生が受験 学内に特訓の場
1年次にTOEIC Bridge、2年次にTOEICを全員が受験し達成度を測る一方、課外授業(KGイングリッシュラボ)を毎週月曜日の午後に実施(自由参加)し技量アップをサポート。
◆簿記検定
「税務・会計研究所」を開設、初心者向け講座から税理士試験前の答練講座をはじめ、金融機関に就職を希望する学生をサポート。
◆情報処理技術者試験対策道場
IT企業に就職しプログラマーやシステムエンジニアになることを目指す学生を対象に、試験合格の知識とノウハウを徹底学習。キャリアアップをサポート。
◆就職支援部
希望進路の実現を徹底サポート
◆キャリア教育
キャリアデザインの基本から主体的に人生を選ぶ力、生きる力を育む
◆FCP講座
産学協同チームPBL(課題解決学習)を1年次に全員で取り組む
◆KGC講座
公務員試験や人気企業就職をめざす学生を支援
◆教職センター
教員志望学生の総合サポート拠点
◆都市研究所
まちづくりを深く学び、公務員試験を勝ち抜く力をつける
◆マスコミ研究所
業界研究活動や学内外イベント情報を制作・発信
金沢学院短期大学でも学生へのサポート体制があり、地元就職に強い(石川県94.1%、富山県84.2%・2018年度)実績をあげている。

◆少人数教育
「愛に根差した『教育力』」を理念に、少人数教育を全面的に実践。
アットホームな雰囲気が特長であり、一人一人が個性を発揮できるチャンスの場を多く提供している。
◆体験学修の重視
様々な体験型学修を用意。正課科目として、単位取得が可能。
・ボランティア体験学修…障がい者支援施設、介護老人保健施設、養護老人ホーム等
・異文化体験学修…英・韓・豪・米など8ヶ国の7大学・5機関と交流
・職場体験学修…将来の志望企業に合わせて実施
・海外留学…英・韓の大学と提携し、半期留学で20単位を取得
◆卒業生が帰って来られる場所
同大の卒業生に向けた研修会が定期的に行なわれている。
例えば今年の8月には、2018年度の保育コース卒業生が一堂に会し、「保育を問い直す~子ども・保護者・保育者とのかかわりから~」と題された講義・演習が行なわれた。幼稚園・保育所・特別支援学級など、様々な職場で働いている卒業生たちが情報交換を行ない、何に悩み、何に生きがいを感じるかなど、現状や近況を確認することができる時間となった。
研修を兼ねながらもこうした機会を設けることで、卒業生は同大を「またいつでも帰って来ることのできる場所」として認識し、また各々の職場に戻っていくようだ。
