【理工系大学特集】福岡工業大学|大学Times

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大学Times Vol.23(2017年1月発行)

実践型人材を育成する福岡工業大学の教育

福岡工業大学の強みは4年間を通して社会に通用する「実践型人材」を育成することにある。

千葉工業大学

基礎教育・専門教育

全学をあげて教育の質向上を進めており、アクティブラーニング授業を増加させている。また、新入生が学生生活を始めるうえでのサポートとして、基礎学力養成のための「集合学習」と、相談や悩みに対応する「個別指導」をおこなっており、最終的には自ら学修する習慣を身につけさせている。

研究

国(独立行政法人)の受託研究や企業との共同研究が活発化しており、学生は高いレベルの研究に取り組んでいる。

キャリア形成・インターンシップ

キャリア教育カリキュラムを体系的に整備し、入学初年度から段階的に就業力を養成している。キャリア関連授業科目の中で自己実現のための目標設定や到達状況の確認等を行っており、学科別担当教職員がしっかりと指導している。そうして学んだスキルを活かしてインターンシップにのぞみ、さらに実践的職業観を育てている。

グローバル教育

グローバル教育を初年次の導入教育からスタートし、入学後早期の段階で実際の国際社会を意識させ、グローバル人材として就職するまで段階的・系統的なプログラムを施している。具体的にはネイティブ職員によるレッスン・TOEICスコアアップ支援・国際学会プレゼンテーション指導・就職活動英語面接指導など多彩なプログラムを実践している。

総合的な学習サポート

学生の日常の悩み・問題に対して親身になって進言・指導するサポート制度が充実。学生の健康管理や生活相談、進路に関する相談、保護者からの相談サポート等も行っている。また、入学後すぐに新入生全員面談を実施し、大学で学ぶために必要なサポートに全力で取り組んでいる。

社会の変化に強い「実践型人材」育成のためキャンパス全域を革新

千葉工業大学

教授・教育方法開発・地域との連携の拠点

アクティブラーニング等の多目的教室(全部で14室)を配置。教授・教育方法開発の拠点となる。また、ここに地域貢献機能を加えた、大学・地域連携推進室を設置した。

就職支援・学生サービスの拠点

学業・学生生活・キャリア教育・就職活動を一体的にサポートするために、教務課・学生課・大学院事務室・就職課を集約し、学生広場を併設した。

研究高度化・実用化の拠点

活発な研究活動とその成果の積極的社会還元や実用化を促進するために、先端的研究機器を備えた開放的な研究空間を創出した。

「キャリア教育」「就活支援プログラム」の充実と企業の強力サポートにより、 就職率は高い水準で推移

千葉工業大学

福岡工業大学では入学初年度からキャリア教育を積極的に行い、学生の就業意識を高めている。段階的に就業力を育成するとともに、就活支援プログラムの内容を充実させ、強力なサポートを行った結果、就職率が6年連続で向上。福岡県内のみならず全国平均を上回る高水準で推移している。ニート・フリーター率も毎年低下し、当年は最低値を達成した。

「キャリア形成」や「就業実習」等のキャリア関連授業科目では、自己実現のための目標設定や到達状況の確認を行った。その学びを確実に就職に結びつけるため、「就活支援プログラム」では学科別担当教職員を置き、履歴書作成や面接対策の個別指導など、学生一人ひとりに寄り添った指導を実施している。

また、東京・大阪事務所・リエゾンオフィスを設置し、関東、中京、関西、九州・山口など広範囲な企業ネットワークを形成。現在は多くの企業から、OBによる企業セミナーや企業交流会に参画し、インターンシップ受入れなど多方面に及ぶサポート体制を構築している。

さらに学内合同企業説明会の参加企業数は毎年増加し、学生の多くが説明会で内定を得る成果をあげている。就活費用の援助もあり、就活が学生生活の負担にならないよう物心両面のサポートも見逃せない。

工学の力でヒューマンエラーを防止し、安全な交通環境をつくる工学部 電子情報工学科

居眠り運転防止に関する研究と安全運転支援装置の開発

レジ袋と白い石の判別も困難な現状

自動運転の実用化を目指す動きが加速し、事故のない車社会の実現が現実味を帯びてきていますが、現状では、まだ大きな問題を抱えています。
そのひとつが、コンピュータが人間と同様の知覚能力や判断能力を持てるか否か、ということです。たとえば運転中の道路にレジ袋が落ちていた場合、人間はレジ袋と分かれば踏みつけて走行します。しかし、今のセンサの能力では「レジ袋」なのか「白い石」なのかを判別できないため、避けて通るという判断しかできません。

センサを含む車の性能に関する問題以外にも、法的な整備や交通環境の整備などの課題もあり、どんな道でも安全に自動運転できるようになるのは、もう少し先のことでしょう。

福岡工業大学

居眠り運転を工学の力で防止する

現状では、コンピュータが人間の知覚能力や判断能力を超えるのは難しいですが、人間の判断が正常かどうかをコンピュータが検知し、事故を未然に防止する技術は近い将来実現できると思っています。

交通事故の多くは、ヒューマンエラーに起因していますが、その代表的な事故原因が居眠り運転です。居眠り運転による交通事故は、運転者が速度を落とさずに衝突するため甚大な被害になりやすく、大きな社会問題となっています。そこで私の研究室では、居眠り運転を工学の力を使って防止するシステムの研究・開発を行っています。

運転者の「目の開き具合」をカメラで撮影し、その画像をコンピュータで解析することで、自動的に運転者の眠気度合いを検知します。この計測システムが完成すれば、運転者が居眠りする兆候を事前に検出し、知らせることで運転者を覚醒させることが可能になります。

また、インターネットを用いた無線通信機器を利用すれば、遠隔地から運転者の眠気具合を把握することも可能になり、今よりもずっと安全な交通環境を実現するのに役立つと思います。

福岡工業大学

車の持つ機能を災害時の情報提供に活かす

交通事故という、車が引き起こす負の部分を解決する研究の一方で、東日本大震災をきっかけに車の持つ機能を防災に役立てたいと考えています。複数の車のセンサ情報を収集することで、地震や津波などの災害時に役立つ情報(浸水状況や避難方向)を提供できるシステムを開発しています。

理工系学部をめざす高校生へメッセージ

「必要は発明の母」ということわざがあるように、新しい技術は、何か問題を解決する必要性があるから生まれてきます。人の役に立つ「モノづくり」を目指す皆さんは、ぜひ、常日頃から社会に横たわる様々な問題に対して敏感になってほしいと思います。

松木 裕二 教授

松木 裕二 教授

  • ■学位/博士(工学・九州大学)
  • ■略歴/学歴
    1996年 九州大学 工学部情報工学科卒業
    1999年 九州大学大学院 システム情報科学研究科知能システム学専攻博士後期課程修了
  • ■主な前職/1999〜2007年 九州大学大学院システム情報科学研究院 助教
  • ■研究分野/社会システム工学・安全システム
  • ■所属学会/自動車技術会、日本交通心理学会会員(主任交通心理士)、電子情報通信学会、福岡県指定自動車学校協会初心運転者教育委員会特別委員、福岡県交通安全協会専門講師

ヒトの運動をヒントに曲線や曲面を最適に設計し、暮らしに役立てる情報工学部 システムマネジメント学科

優しい曲線や曲面を最適に設計する方法

1985年にマサチューセッツ工科大学のFlash氏とHogan氏によって「躍度最小モデル」と呼ばれるモデルが提案されました。これはヒトの手の運動が、手先の位置を時間で3階微分した「躍度」と呼ばれる量が最小になる滑らかな曲線でよく近似できる、という発見でした。

「優しい曲線と曲面」で美しい草書体を設計

少々難しい説明でしたが、私の研究室では、このようなヒトの知能運動をヒントに、「優しい曲線や曲面」を最適に設計するため、膨大な量のデータ収集と分析を行い、整然とした理論構築と実用的なアルゴリズムの開発をしています。この研究は、統計学をはじめとする様々な分野への応用が可能ですが、身近なところでは、ヒトの書字運動をヒントにした文字フォントの設計・再設計に関する研究を行っています。手書き風フォントを生成するのはもちろん、心理学的手法も取り入れた、美しい草書体を簡単に自動設計できる方法までが完成しています。

技能を伝承するシステムは将来
スポーツやリハビリにも応用へ

そして現在は、これらの研究成果をベースに、書道における「技能伝承システム」を研究・開発中です。将来的には、書道だけでなく芸術やスポーツ、またリハビリなど様々な分野に技能伝承システムを応用したいと考えています。

また、国内外の大学や企業などと共同で省エネロボットの開発もしています。研究成果は米国電気電子学会(IEEEアイ・トリプル・イー)の雑誌や国際統計協会(International Statistical Institute、ISI)主催の世界統計会議などの国際会議で数多く発表されていますので、機会があればぜひご覧ください。

千葉工業大学

千葉工業大学

スマートフォンで手書き文字の送信も

ラブレターは、心のこもった手書きの文章の方が効果的である、という統計が出ています。スマホで手書き文字を送信するためには、送信時の通信コストやバッテリー消耗を抑制することが必要になります。それを実現するための「圧縮センシング」と呼ばれる研究に興味があります。

理工系学部をめざす高校生へのメッセージ

研究やプロジェクトが複数の専門分野にまたがる場合には、自ら問題を模索して解決する力と問題の本質を探る「目利き」が最も大事になります。次代を担う皆さんも、色々と挑戦し、失敗と成功を重ねて「目利き」の力をつけてください。

藤岡 寛之 教授

藤岡 寛之 教授

  • ■学位/博士(工学・立命館大学)
  • ■略歴/学歴
    1997年 立命館大学 理工学部情報工学科卒業
    2002年 立命館大学大学院 理工学研究科総合理工学専攻博士後期課程修了
  • ■主な前職/2002〜2007年 東京電機大学理工学部 講師
  • ■研究分野/コンピュータサイエンス
  • ■所属学会/IEEE、システム制御情報学会、日本ロボット学会、日本機械学会