【医療系総合大学のさらなる進化】森ノ宮医療大学|大学Times

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大学Times Vol.26(2017年10月発行)

【医療系総合大学のさらなる進化】森ノ宮医療大学

看護学科、理学療法学科、作業療法学科、臨床検査学科、鍼灸学科に加え、2018(平成30)年度に臨床工学科を新設。さらに大学院、助産学専攻科も有する医療系総合大学として注目される森ノ宮医療大学。すべての学生が医療資格の取得を志し、6学科が連携した教育など、医療に特化した大学ならではの教育体制が、医療者としての高い意識と幅広く柔軟な知識、医療センスを養う。同大の魅力に迫った。

なぜ今、チーム医療なのか?
ニーズの高まるチーム医療

医療現場では、さまざまな職種のメディカルスタッフが働いており、そこでは「チーム医療」が実践されている。チーム医療とは、異なる職種のメディカルスタッフが連携・協働し、専門スキルを発揮することで、入院中や外来通院中の患者の生活の質(QOL=quality of life)の維持・向上、患者の人生観を尊重した療養の実現をサポートする体制である。医療現場では2000(平成12)年頃から提唱され、今日まで進化を遂げ実践されてきた。

近年、チーム医療へのフォーカスが盛んになってきているが、それには大きく分けて2つの理由があげられる。まず1つめは、日本の医療が「全人的医療」へと進化していることである。患者を一人の人間として捉え、QOLはもちろんのこと、日常生活動作(ADL)も考えられての治療が広がり、社会面や経済面、心理面などへの配慮も医療に求められている。

もうひとつの理由としては、「医療の高度化」があげられる。医学の目覚しい進歩に伴い、超音波検査、画像診断、透析や心臓外科手術で使われる医療機器も高度化・複雑化し、専門スキルや知識が不可欠となってきている。当然すべてを医師だけで担うことはできず、多くのメディカルスタッフが専門性を発揮し、互いに連携・情報共有をする必要がある。ここにチーム医療への期待が高まっている理由があるといえる。

注目される森ノ宮医療大学独自の「チーム医療教育」
−IPE(Interprofessional Education)−

森ノ宮医療大学

こうした社会背景の中、森ノ宮医療大学では時代のニーズに即応し、2018(平成30)年度に臨床工学科を加えた6学科体制となり、さらなる高度な“医療系総合大学”として新たな一歩を踏み出す。特に注目を集めている学びの特色が、学科の垣根を越えて学ぶ「IPE(専門職間連携教育)」である。これは実際の症例をテーマにして、各学科の学生がそれぞれの専門性から治療方法を討議するカリキュラムである。看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、鍼灸師の卵が集い、病院さながらの環境でチーム医療を学ぶことができる。グループ毎に病気やケガなどの症例の問題点について専門的な観点から意見を出し合う「ケースカンファレンス(症例検討会)」にて、症例患者への最善のケアについて検討することで、チーム医療に必要な連携力・協調性を身につけることが可能となる。

こうしたカリキュラムをバックアップする体制として、病理医の権威である学長をはじめ、教員陣に各分野のエキスパートが揃っているのも、同大の強みといえる。

医療系総合大学としてのさらなる進化
2018年4月に誕生する「臨床工学科」

医療の高度化に伴い重要性を増す「臨床工学技士」は、現代医療に欠かせない存在となっており、手術室や病室・在宅まで、医療機器を扱うあらゆる現場での活躍が期待されている。

森ノ宮医療大学

■徹底した「医学」「工学」「技術」の基礎教育で、医療現場で活躍できる臨床工学技士を育成

生命維持管理装置をはじめとした医療機器を安全かつ適正に使用・管理するために、単に操作技術を修得するだけでなく、人体の構造・機能や各種病態などを把握する「医学知識」と、医療機器の原理・構造を理解する「工学知識」を修得する。「医学」「工学」の知識、そして「技術」の3要素をバランスよく学び、基礎力を身につける。

■医学と工学を融合した「生体工学」の視点を大切にした学び

臨床工学技士有資格者で、5年以上の臨床経験を有する専任教員により、現場を意識した指導が実践される。また、理工学や医用生体工学などの科目は、教育・研究実績豊富な工学系の教員が担当し、最大の学習効果をめざす。

■シミュレーターを用いた実践的な学びを経て、実際の医療機関で学ぶ

高度で複雑な臨床工学技士の機器操作を学ぶために、シミュレーターを用意。修得した知識・技術を確実に「できること」へとつなげる。
臨床工学技士は、チームで最も医療機器に長けた職種として、現代医療に欠かせない存在といえる。他のメディカルスタッフとともに、患者と直接関わって治療にあたることが数多くあるのも特徴の一つであり、経験値を高めるための実習先も、現在47施設予定されている。

森ノ宮医療大学

充実した環境で学び
次代の医療現場を牽引する人材に

同大は、次代の医療現場を中心で支える人材育成のための環境作りにも余念がない。例えば最先端の画像診断システムを導入した臨床検査学科実習室、学生数に対して十分なベッド数を設けた基礎看護学実習室など、最新の医学を学ぶための施設・設備も充実している。

大阪の基幹病院である大阪急性期・総合医療センター、大阪国際がんセンターなどを中心とした医療機関と連携し、実習先として約480の施設を確保。さまざまなフィールドでの実習が可能となっている。また学生生活から就職相談、国家試験対策までを幅広くバックアップする「トリプルサポート体制」や「卒後教育センター」も設置され、学生にとって知識の修得やスキルアップ、また就職活動にも大きなメリットといえる。

超高齢化を迎え、今後は医療分野と地域包括ケアサービスとの相互補完はますます重要となってくる。来院患者はもちろんのこと、自宅を訪問しての看護や介護も重要度を増している。そのような社会的背景のもと、医療現場では専門性や職業観、倫理観を身につけた優秀なスタッフへのニーズは高まるばかりである。

森ノ宮医療大学は、医療人をめざす学生が集う医療系の総合大学である。チーム医療を担い、医療現場を牽引していく人材を世に送り出すことで、今後も社会貢献を積み重ねていくことは間違いない。同大のさらなる進化に期待が集まる。