「大学ism」〜わが大学の誇り 東京理科大学|大学Times

「大学ism」〜わが大学の誇り 東京理科大学

東京理科大学 理学部第二部 学部長 目黒 多加志教授

日本で唯一の夜間理学部として、優秀な人材を輩出し続ける東京理科大学の理学部第二部。国立大学並みといわれる安価な学費、昼間と同一カリキュラムでハイクオリティーの教育を提供し、先の10月13日に初めて開催された同学部独自のオープンキャンパス「4時からの夜力(よぢから)」には多くの来場があり、各界から注目を集めた。
今や、夜に学ぶというライフスタイルそのものが、選択肢のひとつとなった時代。理学部第二部 目黒 多加志学部長に夜間で学ぶ現状についてお話を伺った。

夜に学ぶ第二部が選択肢のひとつとして注目される

東京理科大学の歴史が、第二部の歴史そのものと伺っておりますが。

東京理科大学は、明治14 年(1881年)「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」との志のもとに、当時唯一の大学であった東京大学仏語物理学科を卒業したばかりの青年理学士らによって東京物理学講習所として創立されたのが始まりです。
当時の授業は夜間に行われましたので、第二部は東京理科大学の伝統と言われています。

長い歴史の中で学生層は変化してきましたか?

元々は社会人が主だったところが、今は新卒生の方が多くなりました。そこは随分変わりました。「多様化している」ということです。昔は社会人のセカンドチャンスという形で入学する人が多かったのですが、新卒でも普通に選んで来るというパターンが確立されました。先日10月13日も理学部第二部独自のオープンキャンパス「4時からの 夜力(よぢから)」【写真】を神楽坂キャンパスで初めて開催しましたが、折からの台風直撃にも関わらず、100名を越す参加者が来場くださり、新たな手応えとパワーを感じました。

安価な学費、同一カリキュラムで
学生の質も保証される

第二部の有意義な点、特長を教えてください。

特長としましては、学生の目的意識が非常に高いということがあげられます。いろいろな理由で夜間の時間帯に学ぶという事情があるのですが、それがゆえに目的意識が強いのだと思います。学生側の講義を受け入れる態勢が非常に整っています。ある意味、コスト意識が高いのだと感じます。特に第二部ということで、第一部と同じカリキュラムを3コマでやらねばならないというタイトさですから、時間には厳しくなりますね。食事時間ひとつとっても、1限と2限の間の20分しかないので、食事も学習も効率良く吸収しなくてはなりません。

第二部の場合、第一部に比べて入学金や学費は優遇されていますよね。

元々第一部に比べて約半額、学費は「国立と同程度額」と、学費面でのメリットは相当大きいです。

文系から東京理科大学へ入学される学生も少なくないと聞きますが。

夜間の場合、門戸を広げて多様な学生を集めるという意味で、入試形態としても様々なパターンを用意しています。特に社会人特別選抜は、勤務先の上司の推薦を受ければ面接のみの試験となりますので、本気で学びたい方には入学しやすい形態です。

文系出身で数学が苦手な学生には、高校のカリキュラムの補習授業も並行してやっていくシステムがあります。大学の履修と並列して受けて、それは卒業単位には含まれませんので、大変といえば大変なのですが、やはり自信のない人は必ず履修しています。

進級は厳しいのが有名ですね。

そうです。本学に見合った学力が身に付いていない学生が卒業して社会に出ないよう、その点は非常に厳しいです。教員としては「理科大出たのにこの程度?」と言われるのが一番嫌ですね。「学生の質保証」ということが今随分言われていますが、そういう意味での質の保証は第二部の場合でも1年から2年への「関門制度」で保証、そして卒業の段階で保証、そしてさらに別の学年の進級にも「関門制度」を設けることも検討しています。

学ぶ上で第一部との違いは?

基本的には一緒です。一日の授業時間が3時限ですから、働く時間も含めて自分の自由になる時間は多いわけです。例えば、昼間高校での実験ボランティアなどは教職を目指している学生にはお勧めします。私が理化学研究所にいたときも、昼間には共同研究で来てもらい、夜になって授業時間には大学に戻っていくという本学理学部第二部の学生がいました。

そのように効率的な時間の使い方を選び、うまく時間配分をして、自分のスタイルを築ける楽しさはあります。そういう活動は昼間学部の学生だと時間割上なかなか難しいです。昼間に行うアルバイトは、勉強に直接あるいは間接的に結びつく選択肢が増えるという利点があります。

学生支援課、教務課などのフォロー体制は?

第二部窓口の開設時間は15:30〜21:30の体制です。またサークルは昼夜合同もありますし、第二部単独のものもあります。学生にとってサークル活動はそこで人脈や友だち作りなど、授業で学ぶ以外のものを得られますので非常に大事です。

多様、多彩な同級生とのつながり、教員との濃密なつながりが得られるメリット

アルバイトといえども、社会を経験されている学生が多いと思いますが、その点の影響はいかがですか?

昼間に勤めて夜に学ぶという、いわゆる勤労学生は理学部第二部で約1割いますが、学費の一部を自分でまかなっている学生を含めると2〜3割程にはなると思います。アルバイトは必ずと言っていいほどしている学生が多いですが、毎日入れないようにするとか、入れるにしてもせめて学校に1〜2時間早く来て予習・復習・課題をできるような生活リズムを作るようにアドバイスしています。

それでも学費と生活費を稼がないといけない学生は働かざるを得ないので、今後は新たな奨学金や、特待生制度も作ってそうした学生を応援していきたいと考えています。

時間や自己管理などをしっかりやれば、第二部も非常に有効ということですね。

はい。教務幹事の先生に相談したり、いろいろな相談室がありますので、ペース配分が取れない、分らないときは、そこを上手く使うといいですね。学習相談だけでなく生活相談にものります。

第二部の学生と先生との距離感はいかがですか。

第二部は学生と触れ合う機会が多いので関係が非常に密です。理科大の特長のひとつですが、実験も教員と大学院生が直接教え、学生の面倒をみるのです。教員自身が学生の机の間を行き来し、「キミ、何してるの?」、「もっと頭を使いなさい」といった具合に接するわけです。実験や演習で学生と触れ合っていくというところが理科大のカラーであり、良さだと思います。現場にいればその場で学生にプレゼンテーションをさせることもありますし、先生によっては1対1のディベートをする場合もあります。学生は目の前で先生を説得しなくてはならないので大変ですが、実力は付きます。学生は先生を説き伏せようとし、先生はごまかされないように必死に聞きます。この濃密さは何物にも代えがたい財産だと思います。

社会人との触れ合いも第二部の魅力のひとつかと思いますが。

実験レポートのイラストがやたら上手いプロのイラストレーター、また実習課題のプログラムを組み直してくれた、昼間はコンピュータソフト会社の社長さんもいます。その他にも子ども向け科学雑誌編集者や弁理士資格取得者は、本当に見事なレポートを書きます。そうした人がクラスメイトとして、すぐ近くにいて話が聞ける点はいいですね。第二部には多様な人材がいるのが強みですしそれがパワーです。

どこへ行っても使える人間に成長できる

高校の先生には、第二部に対して従前のイメージを持たれている方もまだいるようですが。

情報が少ないようで、素朴な疑問を持たれているようです。第二部というと定時制高校を思い浮かべる方が多く、「4年間で卒業できる」ですとか、「カリキュラムが一緒」と申し上げると驚かれるケースがまだあります。確かに時間的にはタイトですし夜遅くなって健康面や自己管理も大変になりますが、ただ夜の時間帯に勉強しているだけで、基本的には昼間の4年制大学と一緒という点を強調していきたいです。

最後に高校生にメッセージをお願いします。

夜に勉強するというライフスタイルがあってもいいと思います。特に将来教師を志望する人は、夜間と土曜日の教職科目に加え、昼間部の教職科目を一部履修して中学・高校教諭の免許を取得することができます。

「何を学んでいいのか悩んでいる」という高校生がいましたら、是非とも東京理科大学理学部第二部に来てください。どこへ行っても通用する人間に成長できると確信しています。

東京理科大学