文京学院大学大学院 院生 藤井彩音さんが第18回日本臨床検査学教育学会学術大会にて優秀発表賞を受賞PR TIMES 2024.10.2



 文京学院大学大学院(学長:福井勉)は、保健医療科学研究科保健医療科学専攻検査情報解析分野 修士課程1年 藤井彩音さんが、「Acinetobacter baumanniiにおける耐性菌出現阻止濃度(MPC)の検討」を発表演題とした成果を認められ、2024年8月23日・24日に実施された学術大会にて優秀発表賞を受賞したことをお知らせします。

受賞について


 今回の学術大会の主催である日本臨床検査学教育学会は、一般社団法人日本臨床検査学教育協議会を中心として、会員校および所属する個々の教員の教育・研究の資質向上を図り、臨床検査学および臨床検査技師教育・研究を発展させるために、2006年に発足しました。同年から日本臨床検査学教育学会学術大会を継続的に実施し、教員間の交流を図るとともに教育の改善・研究の発展に寄与し、臨床検査を通じてわが国の医学・医療・健康・保健・福祉の向上に努めています。
  医学が目覚ましく進歩しており、医療スタッフにはこれまで以上の知識・技術の習得が求められている中、「多様化する医療現場を見据えた知技の学び」という共通テーマにて実施されました。
 今回の学術大会では、一般演題の応募総数は104題で、藤井さんは「Acinetobacter baumanniiにおける耐性菌出現阻止濃度(MPC)の検討」の演題について発表を行い、感染症を治療する薬剤の投与量によって耐性化が生じる可能性があり、耐性化にまつわる遺伝子変異が起こる薬剤濃度を評価することはこれまでになく新規性に富む内容である点が評価され、優秀発表賞の受賞に至りました。

発表内容について


 Acinetobacter baumanniiのキノロン耐性機序である遺伝子変異による耐性化の指標として、耐性菌出現阻止濃度(MPC)がある。A.baumanniiにおけるキノロン系抗菌薬濃度と遺伝子変異の関連性は明確になっていないことから、A.baumannii のciprofloxacin(CPFX)におけるMPCの検討を行った。MPC判定後に変異解析と薬剤排出機構の検討を行ったが、本研究では遺伝子変異は認められなかった。一方、薬剤排出機構について評価したところ一部の株で効果が認められた。耐性菌選択濃度域内で生じた第一耐性株は遺伝子変異以外による耐性化であることが示唆された。今後、更なる薬剤耐性機構の解析及び臨床分離株での検討等する必要があると考えている。

受賞コメント:藤井彩音


 今回の学会発表に際しまして、関わっていただきました皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。初の学会発表において、優秀発表賞を受賞したことは大変光栄であり、今後の自信につながると思っております。常に目標を掲げ、今後も臨床検査学における多くの知識を得ると共に、自身の研究に励んでいきます。




企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ