女子大学特集スペシャルインタビュー
女子大学で育んだ“しなやかな強さ”と“主体性”は実社会で活躍する原動力に~スカイマーク株式会社~

大学Times Vol.60(2026年7月発行)

女子大学・短期大学の共学化や募集停止、運営法人変更等が相次いでいる。ネット上では女子大の存在意義が問われ、一部“オワコン”扱いまで散見される有様だ。確かに各大学の発表では「18歳人口の減少」を要因として挙げているが、大学進学率が上昇する今こそ一括りにせず、解像度を上げた現状把握が必要ではないだろうか。今回は多数の女性が活躍する航空業界から、スカイマーク株式会社の田中美里さんに女子大学時代の学びや経験を実社会でどのように活かしているか、また採用担当として女子大学出身者へ寄せる期待などを伺った。

スカイマーク株式会社 人事部 採用課
田中 美里さん

白百合女子大学 人間総合学部初等教育学科卒業
客室乗務職として入社。2024年先任客室乗務員(チーフパーサー)資格取得。2025年7月より現職

スカイマーク株式会社について
20世紀の終わり、国内航空運送事業の市場に新規航空企業の参入を認めて競争を促進することにより市場を活性化し、利用者利便の増進を図るという航空政策の大転換が行われ、1996年誕生。割安な運賃を提供して市場を活性化するという側面だけではなく、国内航空運送の市場において「安価で運航品質は良い」という独特の位置づけを確保し、「あらゆる人々に、安全で安心かつ高品質な航空サービスを、身近な価格で提供する」ことを企業ミッションとして、航空運送事業の分野でお客様の利便性の向上と社会の持続的な発展に貢献することを事業の目的としている。社員数2,705名(2026年3月31日現在)。競合が各業務を分社化するのに対し、航空運送に関わる全ての業務を運営する国内唯一の航空会社としても知られている。

大学3年で教職からCAに進路変更
女子大ならではの手厚い支援に感謝

大学入試は女子大一本に絞り、受験しました。キラキラしたイメージや、「女子大は勉学だけでなく人間性を育ててくれる」という母の後押しも大きかったと思います。白百合女子大学入学後は小学校教員を目指して教職課程の授業や小学校の現場にも通い、職業観を醸成しました。しかし、幼いころの夢だった“CAになること”が諦めきれずに、大学3年で就職希望を航空会社に変更。教育実習に加えてCA試験のための英会話や接遇などの対策も必要とされ、準備期間も短く難しい就活だったと思います。しかし白百合女子大学では、CA試験に強い先生や担当職員の方のご指導をはじめ、先輩方のCA就活記録や模擬面接など手厚いサポートのおかげで、スカイマークの客室乗務職として入社することができました。少人数制で学生と先生方や職員の方との距離が近く、常に親身になっていただき有難かったです。

心を配り調整力や主体性を業務に活かす
航空会社の主要職と女子大との親和性

弊社の掲げるミッション(プロフィール欄参照)に共感いただける方の入社を希望しており、特に女子大出身の皆様には環境に左右されず自ら役割を見つけ、周囲を巻き込むリーダーシップを期待しています。女子大学という、性別を意識せずにあらゆる役割を担ってきた経験は、非常に大きな強みになると感じています。採用実績の3職種のうち、「客室乗務職」「地上旅客職」は相手の状況を察する繊細なホスピタリティに加え、チームの調和を保ちながら現場を円滑に回す調整力を発揮していただきたいです。また「ランプハンドリング職」は安全を最優先する責任感と、多様なスタッフが働く現場において物怖じせず意見を交わすコミュニケーションの主体性を持った活躍を期待しています。

共学出身の方は多様な属性の中でバランスを取ることに長けていますが、女子大出身の方は物事に対する当事者意識が高いと感じています。在学中にあらゆるタスクを自分たちだけで分担し実行しているので「誰かがやらなきゃならないなら、私がやる」というマインドセットが備わっている方が多い印象です。

社員の意欲を尊重し、自己成長を促す
安心して長く働ける職場の魅力

昨年7月から、人事部採用課へ異動しました。採用課は次の世代を会社へ迎えるPRを担う役割ですが、採用活動を通じてスカイマークのファンづくりにも取り組みたいと考えています。多様な背景を持つ求職者の皆様の思いに寄り添い、じっくりとお話を伺うことや、会社説明会では自社の魅力を丁寧にお伝えすることなど、現在の業務の一つひとつに、大学時代に学んだ「相手の目線に立って考える大切さ」が根底にあると感じています。

弊社は全職種を一社で採用・運営しており、チームワークと部門を超えた協働・共創が不可欠な職場環境です。また「キャリアチャレンジ制度(社内公募制度)」があり、自身の能力の幅を広げたい、あるいは専門性を高めたいという社員の意欲に応えるべく、一定の応募条件を満たした上で選考を経て異動することが叶います。子育てをしながら客室乗務職を続けることも、他部署で活躍することも可能な会社です。ライフステージの変化に伴って働き方を自ら選択できるのは、社員が安心して長く働ける理由にもなっていると感じています。

採用活動で再び母校との縁を持つ
自社の魅力を伝え後輩の就活を支援

採用活動では各大学を訪問して、会社説明などを担当していますが、先日は白百合女子大学の後輩たちにお話しする機会をいただきました。卒業後も仕事を通じた母校とのご縁を持ち、就活のお手伝いができることを嬉しく思います。

弊社では女子大出身の方の強みを活かした、幅広い活躍のステージを用意しています。近年は、体力勝負で男性の職業とされた「ランプハンドリング職」においても、女性が多数活躍しています。身体的な負担も軽減され、キャリアアップを目指しながら自己成長を実感できる職種です。飛行機を誘導するダイナミックさは魅力的ですので、飛行機好きの方は是非とも注目してください。

安心感の持てる環境で自分らしさを解放
手厚いサポートで納得のキャリア形成を

高校生のうちに将来の希望が決まっていない人こそ、女子大学への進学をおすすめします。女子大学の最大の魅力は、少人数制の環境を活かし、教授や仲間と深い対話を通じて主体的に学べる点にあります。学内活動のあらゆる役割を女性が担うため、自然とリーダーシップを発揮する機会に恵まれ、性別のバイアスにとらわれず多様な挑戦が可能です。「女性のみ」という安心感のある環境だからこそ、物怖じせず自分らしさを解放発揮できます。私自身も、そんな日々に大きな充実感を得ていました。また、キャリア支援の手厚さも女子大ならではの強みです。私自身、支援室へ足しげく通い、納得のいく進路を見つけることができました。自分を磨き、濃密な4年間を過ごしたい方に、ぜひ女子大という選択肢を検討していただきたいです。