昭和41年に地域の方々の強い要望と大きな期待を担って設立された48年目の比較的新しい高校で、総合学科と普通科を併設しています。北に箱館山、西に蛇谷ヶ峰、阿弥陀山を仰ぎ、東に琵琶湖があり、安曇川の三角平野のほぼ中央に位置する自然に恵まれた静かな田園地帯にあります。すぐ近くには、陽明学の祖「近江聖人」中江藤樹先生の生誕の地である藤樹書院があり、地域の学校として、幼少の頃より「親を思う心を大切にし、愛敬ある人を目指す」教えを引き継いでいます。
現在各学年総合学科4クラス普通科2クラスの合計683名の生徒が在籍。
取材日 : 平成28年3月24日(木)
取材高校 : 滋賀県立安曇川高等学校 普通科
対象 : 普通科2年生
内容 : 平成27年度キャリア形成支援事業総括発表会
【概要】
平成27年度キャリア形成支援事業(滋賀県)
滋賀県教育委員会により、県内8校をキャリア形成研究指定校と指定し、企業関係者や学識経験者等の助言を受けながら3年間を見通したキャリア教育の実践教育に取り組み、社会的・職業的自立を目指す効果的なカリキュラムを研究・開発することを目的に実施されました。
平成28年3月17日この日、安曇川高校で昨年度より取り組み始めたキャリア形成支援事業の総括発表会が校内で行われ、普通科2・1年生の前で、この事業に自ら参加した2年生・20名よりその取り組み成果が発表されました。その後、この事業のアドバイザーである滋賀大学教育学部の若松先生より職業を考えるというテーマで講義がありました。
【発表】
発表を終えた2年生5名のインタビューを実施しました。
教育コース
2年・糟谷さん
看護医療コース
2年・澤井さん
看護医療コース
2年・清家さん
電気鉄道コース
2年・大島さん
マスコミ系コース
2年・木村さん
―安曇川高校では2年目の事業、この事業に参加したきっかけは?
澤井さん : 中学の時にクラブで怪我をした時に理学療法の先生にお世話になり、それがきっかけでその仕事に憧れをもつようになりました。今回その仕事を知ることができると思い参加しました。
清家さん : 親が医療職で、小さい頃から病院が身近な存在でした。医者、看護師、薬剤師などいろんな職業を知るチャンスと思い参加しました。
大島さん : 単純におもしろそうだなと思い参加しました。また去年の発表会で先輩達が「将来に役立つ」というふうに言っていたことを思い出し気軽に参加できそうな鉄道を選び参加しました。
―体験の中で大変だったことや、また気付いたことは?
糟谷さん : 保育園での体験は園児達の団体行動をまとめるのに苦労しました。園児たちはバラバラに行動するためどの園児がどの組か混乱しました。また、折り紙がなかなかきれいに折れず大変でした。普段ならイライラしてしまうこともありましたが、それを園児の前では出してはいけないと思い、メンタル面、体力面ともに大事だなと強く感じることができました。
木村さん : マスコミコースで番組制作を体験しました。毎朝7時から17時まで5日間とても大変でした。実際の現場に長い時間かけ移動し、インタビューなど何時間もかけて集めたものがたった5、10分の放送のためと気付いたときは驚きました。でもどれも視聴者のためにいろいろ考え工夫していることがわかり普段は見れない裏側を見れてとても貴重な体験でした。
大島さん : JR堅田駅で実際に改札係りを体験しました。お客さんから予期せぬ質問があったり、急いでいるお客さんへの対応など自分ひとりで対応できない場面もあったり大変でした。けれども係りの方がしっかりサポートしてくださり、コミュニケーションや立場をわきまえた姿勢、態度など勉強になることが多かったです。
―参加した皆さん以外の人に発表されましたがいちばん伝えたかったことはなんですか?
澤井さん : 自分が興味ある仕事を実際に見ることはとても大事ということです。ただ実際に見たり体験したことで、その仕事の苦労がわかりあきらめることがあるかもしれません。その場合も、職業はたくさんあるので新たな方向にすすむことができます。僕は今回の体験で、自分の志望する仕事が根気強さがいる仕事だと気付きました。知ることができてよかったしますますあこがれるようになりました。
清家さん : とにかく1回参加し、体験して欲しいです。やっぱり固定観念やイメージなどで決め付けてしまっていることは多く、今回参加してみて本当に発見や気付くことが多かったです。
―今後どんな高校生活を?
糟谷さん : 3年生の5月までクラブ活動を頑張り、そこから大学進学に向けてがんばりたいです。教育に興味はありますが経済にも興味あるのでこれからいろいろ調べていきたいです。
澤井さん : 理学療法士を目指すための勉強を頑張りたいです。
清家さん : 今回の体験で知り合った薬剤師の方から声をかけてもらい、病院でのイベントにボランティアで参加したことがきっかけで、ボランティアにも興味をもち少しずつ始めています。
大島さん : 勉強を頑張り、大学に入って将来は接客に携わる仕事ができたらなと思っています。
木村さん : 勉強もですが、現在加入している演劇部も楽しく両方を頑張っていきたいです。