大学Times Vol.11(2013年12月発行)

いま、日本の企業で求められている、中国語のスキルを身につけた人材を、短期間で育成することを目的とした学校が、桜美林大学孔子学院だ。中国政府の国家プロジェクトである孔子学院と提携し、名門・同済大学との共同で運営され、1年で中国語の習得が可能だという。
近年、国際社会における中国の急成長、とくに経済の発展にはめざましいものがある。
2010年にはGDPで日本を抜き、アメリカに次ぐ世界第2位に躍り出た。中国は、経済大国としての地位を不動のものにしたと言える。
経済産業省が約4000社の日本企業を対象に実施したアンケート(2011年)によると「海外における今後の最重要拠点」では、欧米諸国を大きく引き離して中国がトップ。中国を中心としたアジアを、経済成長のための”新天地”と位置づけていることがわかった。
一方で、学生はいまだに欧米志向が根強く、中国を中心としたアジアでの就労を視野に入れることは少ないようだ。こうした隔たりを埋め、中国語でコミュニケーションできる人材を育てることが、いままさに日本の社会で求められている。
桜美林大学孔子学院は、2005年11月1日に桜美林学園が中国孔子学院本部と提携して桜美林大学に設立した「中国語教育」および「中国文化交流」の拠点であり、桜美林大学と中国の名門・同済大学が共同運営している。
学院は中国語特別課程、公開講座、企業向け中国語研修、全日本青少年中国語カラオケ大会、中国語広場などを実施しており、特に「中国語教育プログラム」と「日中青少年交流プログラム」に力を入れている。
学院では、高等学校卒業以上(大学入学資格のある者)の者を対象にした1年間の課程で、修了後に大学(学士課程)とリンクしたコース「中国語特別課程」が設けられている。講義は、ネイティブ講師が中国語のみで教える“直接法”で行われている。常に講師の中国語を聞き、中国語で発話する必要がある為、中国に留学しているかのような学習環境である。
直接法”について、講師は「初めは何も話せなくてよいのです。日本語が使用できないのはしばらく慣れないかもしれませんが、その分、中国語を話そうとする意欲が高まります。次第に耳が慣れて、自分から発言することができます。入学時にはほとんど中国語が分からなかった人も、修了時にはちゃんと喋れるようになりますよ」と説明する。
また、8月には語学力にさらに磨きをかけるための留学が必修となる。留学先は中国屈指の同済大学。約40ヶ国・2000人の外国人留学生が学んでいる環境なので、刺激ある出会いと交流を体験できる。
さらに、中国語の検定で世界共通基準の資格であるHSK(漢語水平考試)対策も整っている。中国語初学者はHSK4級、一定期間学習経験がある既修者はHSK5級を1年間で取得することを目標にしている。
その他、月一回の到達度確認テスト・朝の朗読会・中国語学習相談・中国人留学生との交流会など、学習サポートも万全だ。

中国語特別課程で学ぶ目的は中国語の習得だが、修了後の進路は、進学、就職(もしくは復職)など様々。進学については、大学(学士課程)との接続を可能にしたコースのため、同済大学や桜美林大学への進学ができる。
