大学Times Vol.21(2016年7月発行)


秋田市から全世界へ向けて国際教養教育を発信し続けている国際教養大学が、今、4つのスーパーグローバルな取り組みを進めている。その先に見ているものは「ワールドクラスリベラルアーツカレッジ」という、一回り大きく進化したAIUの未来イメージだ。
秋田市にある公立大学法人・国際教養大学(AIU : Akita International Un- iversity)は、設置学部を国際教養学部だけに絞ったユニークで魅力的なグローバル教育で知られ、入学定員175人の枠を目指して全国から受験生が集まる。難易度は「東大並み」ともいわれる。
同学では、教員の半数以上が外国人で、授業はすべて英語だ。学生の5人に1人は海外からの留学生。さらに、全学生が1年間、47カ国・地域にある180の提携校に留学することでも有名だ。
開学10年を迎えた2014年度には、4つの「これからの取り組み」を掲げた「日本発ワールドクラスリベラルアーツカレッジ構想」が文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業の採択を受け、現在、次の4つの取り組みを推し進める10年計画の最中だ。
@24時間リベラルアーツ教育の推進
もともとリベラルアーツは24時間教育であるべきだという理念をさらに進め、学生が自分たちで寮・アパートにテーマを設定し、共同生活をしながら勉強する。
A世界標準カリキュラムの充実
世界中の大学と学生を長期間交換するためには、提携大学間での講義のクオリティやレベルの維持、互換性が重要だ。これを「デュアルアセンブリーライン・カリキュラム」によって実現する。
B日本の英語教育を改革
同学の学生・留学生によるイングリッシュ・ビレッジを開き、小中高校生相手に英語で授業を行う。また、同学教員が小中高の教員に英語の教授法を教える「ティーチャーズ・セミナー」を開設する。
C国際ベンチマーキングの実施
アメリカのCLA(Collegiate Learning Assessment:大学生学習評価)に参加して学生の成長を検証し、また、海外トップレベルのリベラルアーツカレッジと共同で、相互にカリキュラムや教育方法の分析・評価する。
今後のAIUの進化ぶりに注目したい。
ワールドクラスリベラルアーツカレッジへの進化を目指して
「グローバル人材の育成」という目標を掲げ、「国際教養(International Liberal Arts)」という新たな教学理念を立ち上げ前進してきた国際教養大学は、2014年、開学10周年を迎えました。そして同時に、本学の「日本発ワールドクラスリベラルアーツカレッジへの進化」プロジェクトが文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」に採択されました。
これまで、全科目の英語による開講や、全学生の1年間海外留学必修などに加え、米国大学との国際協働プロジェクト型学習の実施(「大学の世界展開力強化事業」)や、教員の国際交流による教育力強化や学生の自発性に基づく能動的学修等(「グローバル人材育成推進事業」)を推進してきました。その結果、経済社会のグローバル化に対応し、教育改革の先端を歩む大学としての高い評価を得ております。しかし、世界の大学がグローバル化し進化し続ける中で、本学が取り組むべき課題はまだまだあります。
次の10年で、日本に軸足を据え、世界で活躍できる人材を輩出する「日本発ワールドクラスリベラルアーツカレッジへの進化」を、国際教養大学は目指していきます。