文科省のグローバル人材育成推進事業を受けグローバル人材育成推進センターを設立 世界で活躍する女性リーダーの育成を加速 お茶の水女子大学|大学Times

大学Times Vol.9(2013年6月発行)

【特集】大学のグローバル人材育成特集 語学力をベースにアクティブラーニングで世界的グローバル人材を育成する!

【インタビュー】文科省のグローバル人材育成推進事業を受けグローバル人材育成推進センターを設立 世界で活躍する女性リーダーの育成を加速 お茶の水女子大学

日本の女子大学を代表する存在であるお茶の水女子大。「お茶の水女子大学は学ぶ意欲のあるすべての女性にとって、真摯な夢の実現される場として存在する」を大学憲章に掲げ、近年はグローバル女性リーダーの育成に力を注いできた。さらに、平成24年度には文科省のグローバル人材育成推進事業に採択され、高度な国際コミュニケーション能力を持つ女性リーダーの育成を強化。そこで、具体的な取組みについて、グローバル人材育成推進センターの河村哲也氏に伺った。

主体的に自己形成する力を育む
21世紀型の学部教育を展開

お茶の水女子大学

お茶の水女子大学では少人数制による高度な専門教育を実践している。さらにグローバル化する現代社会の要請に応じて領域横断的な視野・変化に対応する判断力を養う「21世紀型文理融合リベラルアーツ」を設定。人文科学、社会科学、自然科学の3系列の教員が教育・研究分野において連携した組織を構成し、文系・理系にまたがる5つのテーマ(生命と環境、色・音・香、生活世界の安全保障、ことばと世界、ジェンダー)に沿って、講義・討論、発表、演習・実験・実習を組み合わせた系列科目群を作り、多面的な学びを展開している。

さらに、2011年度より多様で主体的な専門性の高い学びが構築できる「複数プログラム選択履修制度」をスタートさせた。これは、21世紀型文理融合リベラルアーツを基礎とした広い視野のもとに、創造性と実践性を備えた専門基礎力を持つ人間を育成する制度であり、教育目的に即した、主プログラム、強化プログラム、副プログラム、学際プログラムの種類から構成されている。各プログラムを学生が自由に結びつけることで、自分のニーズに即応した知識・技能を体系的に深く学ぶことができる。これにより、21世紀の社会に必要とされる教養と専門性を備え、自主自立の精神に富んだ、女性リーダーを育成する学士課程教育を実践している。

グローバル人材育成推進事業の採択により
国際リーダーの育成を強化

お茶の水女子大学

た、本学は日本初の国によって設置された女性のための高等教育機関として「女性リーダー育成」を使命としており、国際化の中でリーダーシップを発揮できる教育を強化する取り組みを行っている。

代表的なものにリーダーシップ養成教育研究センターによる授業や、学生・キャリア支援センターによるキャリアデザインプログラム、外国語教育センターやグローバル教育センターを中心とする語学教育などが挙げられる。

さらに、2012年度より文科省のグローバル人材育成推進事業に採択され、グローバル人材育成推進センターを設立し、従来目指していた本学が育成するグローバル人材の3要素である、①語学力・コミュニケーション能力、②主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感、③異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティーに加え、①英語・第三言語習得による多言語能力、②多文化化と文化リテラシー、③グローバル時代に求められる社会性、④グローバル時代に求められるIT技術の4つの能力を持つ人材を、全学部あげて育成することに努め、他大学のグローバル化を牽引していく。

多彩な取組み・支援を通じて
4つの能力を身につけた真の国際リーダーを養成する

①英語・第三言語習得による多言語能力を研鑽するために、発信力を強化した英語カリキュラムを採用。全学共通科目の「Advanced Communication Training T〜Y」を核としたACTプログラムを導入し、プレゼンテーション、ライティング、ビジネス英語、資格英語などの実践的な科目を学ぶことでグローバル化の必要性に応えていく。さらに、全学部・学年でTOEFLiBTを実施。80点以上を獲得する学生の比率を現在の10%から25%へと増やすことを目標にしている。

第三言語については、ドイツ語やフランス語、中国語をはじめとする多彩な言語カリキュラムを用意。加えて第三言語圏への留学者数を増やし、例えば韓国語能力試験1級など第三言語能力試験の最下級レベルを設定し、取得を目指す。

②多文化化と文化リテラシーを育むため、海外留学を促進する環境を整備する。入学時より留学指導を行い、留学先単位の互換やインターンシップを拡大、留学奨学金制度を新設するなどして、卒業するまでに海外留学を経験する学生を、現在の7%から13%まで倍増させる。あわせて、海外女子大学との連携によるGREAT-Ochaセミナーも開催していく。

③グローバル時代に求められる社会性を磨くために、グローバル女性リーダーシップ論、国際コミュニケーション論などのグローバル人材育成プログラムを取り入れた教育課程を拡充。グローバル人材育成推進センターで、「Women’s Global Leadership Summit」や「グローバルな活躍のための知識とスキルのワークショップ」などを開催する。

④グローバル時代に求められるIT技術を身につけるために、外国語自律学習システムを導入したE-Learning Plazaを自習室や図書館に設置するほか、海外女子大とのネットワーキングを実施し、国境を越えた交流を促進するために不可欠なテクノロジーの利用能力を高めていく。

また、以上の能力を培うためにキャンパスのグローバル化や他大学、他機構等との連携関係の構築も促進していく。教員人事において国際公募を推奨し、教員の海外研修などを展開。オックスフォード大学、ケンブリッジ大学をはじめとする海外協定校とのテレビ会議などにより国際授業制度を設計する。あわせて、産学連携も強化。産業界からの招聘講師によるセミナーを開いたり、共同研究の促進、研究機関でのインターンシップの拡充などにより、実社会で即戦力となりうる人材を養成する。

なお、本学では5年間をかけてグローバル人材育成推進事業を展開。年度計画を策定し、段階的に事業を発展させながら、語学力・社会性・IT活用力などさまざまな面でのグローバル力を身につけた国際的に活躍する女性リーダーの育成に取り組んでいく。

グローバル人材像・構想の概要(PDF)